1.構想を練る
2008/05/05
美味しいパンを食べながら美味しいパンの話をしていたら、やっぱり石窯ということになった。作ってやれ!から始まった、かるいノリだったが、いざ動き出そうとするとけっこう重いのが分かってきた。
賛同者の熱い思いと、今更引けないしがらみと、食い気に押されて、プロジェクトは動きだした。
05/07
賛同者一号(プロのパン職人からお墨付きをもらった方)、三号(手作りパン屋さん)より早速、資料(石窯と石窯作りの本)の提供があった。
資料を読んでいくと「・・石窯は現地の状況で作るから基本的に設計図はない」とあった。いきなりの試練だ。石窯を見たこともない私は、石窯の外観写真から内部構造を想像し、自分で構想を練るしかない。つまり自分で考えて作るしかないわけだ。ということが分かった。
05/08
「現地の状況で作る」には、現地を特定しなければならない。何となくここにしようとは思っていたけれど、建設予定地を決定した。スロープの横、桜の下の休憩所、ここでビールを飲むのが私の至福の時だった場所、ここを提供するのは正直つらい(石窯パンってそんなにすごいのか?)。ここから構想を練っていくことにする。
05/10
まず有効な焼床の広さを決めなければ構想の練りようもない。ピザが4枚程度入る大きさ(意味はないが何となく)を基準に、耐火煉瓦を割らずに並べると・・という発想から、おおよそ幅690ミリ、奥行き920ミリぐらいとすることにした。高さは400〜500ミリ程度が良いと資料にあったので従うことにする。これで煉瓦の枚数や、他の資材の量もだいたい計算できる。
05/12
先に外観のイメージを決めた方が分かりやすいだろうと思う。内部の構造は陶芸窯を作った経験から、同じようなものだろうとタカをくくることにした。現在外観のデザインを思案中。周りの緑に似合うように。
一番心配していた窯口の鉄製扉は、グッチさんのご主人のご厚意に甘えられそうだ。まだお会いしたこともないのに、(しかもタダなのに)あれこれ注文を出してしまった。
イメージ1; 下の土台部分はトンネルにして薪の保管庫にし、耐火煉瓦がゆるまないように全体を四角く赤煉瓦で巻く。
イメージ2; 構造的にはほぼ同じだが、窯のアーチ部分を残して赤煉瓦を巻く。
05/13
外観のデザインはまだ考えてみるとして、構造はこれ(エジプト式)で行くことに決め、いよいよ基礎工事に入った。
水糸を張り、表土を掘り、バラスを敷き、重たい棒で突き固める。
ビールを切らしていたのが悲しかったが、ここまでを一気にやれたのは驚きだった。
地鎮祭を忘れていた。
05/14
型枠を作り、レベルを出し、捨てコンを打った。文章で書くとこれだけだ。これで一応基礎工事が完成した。
完成した基礎を見ながら、一人で旨いビールを飲んだ。これも石窯効果なのか。
次からは土台部分の工事になるが、天気が良ければ(畑は来週にして)明日から始めようと思う。